京大ロー 2021年度(令和3年度) 刑法 書いたことと感想

京都大学 ロー 刑法

 

再現答案ではなく答案構成みたいなものを、何を書いたか思い出しながら書いています。

 

※注意

  どの記事でも述べていますが、内容の真実性は全くないです。一応合格はしましたが、他のローに比べて「あ~わかるわかる」となった問題が全くないので内容はあまり信用しないでください。こんな程度で点数来るんやな~っていうのを知るための資料として活用してください。

 ちなみに刑法は苦手です。苦手なりに対策はしましたが、その点をご了承ください。内容や書き方でおかしいとこあったら指摘していただけると喜びます。

 書いたことに感想を挟みつつお送りします。感想は個人的な悩みとか考えでしかないので無視してもらって大丈夫です。

 時間は1、2併せて120分くらいでした

 

 

刑法 62点

第1問 60分強

 

罪の成否を検討するものとしてピックアップしたのは

(1)甲と丙がAの別荘に侵入窃盗をした行為

(2)丙がB宅に侵入した行為

(3)乙の罪責((1)、(2)について)

です。当時行為ごとに書くのにはまっていたのでこのように書きました。

 

(1)について

〇居侵入罪の共同正犯の成否→住居侵入罪の構成要件充足性は窓が開いていたことを拾いつつ簡単に肯定。共同正犯の成立は窃盗のとこで書きたかったので「後述のように…」として肯定。成立。

 

侵入窃盗の時いつもどこで共同正犯書くか悩みます。↑のように書くと窃盗で共同正犯成立するから住居侵入もOKって意味になりますが、おかしいですよね。逆に住居侵入の時点で成立を肯定すれば後の行為も特別の事情がない限り共犯関係は解消されないでしょうから、住居侵入のとこで認めるべきなんですかね。

 

〇窃盗未遂罪の共同正犯の成否

 行為ごとの共同正犯の成否を検討するときはまず共同正犯関係の成否→問題となる罪の成否の順で検討しています。

・共同正犯の成否

①意思連絡、②正犯性、③共謀に基づく実行、の3要件派です。

 甲と丙の成否はほとんど問題なく肯定してよいかと思います。①はOK。②は誘ったこと、分け前があること、道具からOK。③は「後述の通り」着手があるといえOK。成立。むしろ問題にすべきは乙との関係だと考えます。

・窃盗未遂の成否

 今回は最初に「不能犯かな?」と思いました。しかし、「財物」性は主観的な価値も含むのでそもそも不能犯は問題にならないと考えました。

書き方としては、構成要件の検討で「窃取」の意義を述べ、「不能犯の問題とも思える。しかし~(財物該当性を強調)。よってそもそも問題とならない。」としました。

同じく「窃取」の話で「実行に着手」したかの問題。肯定。

結果発生がないから「遂げなかった」。

 以上から窃盗未遂の共同正犯肯定。

 以上が(1)の甲と丙の罪責です。

 

(2)について

〇丙の罪責

 住居侵入、強盗罪が成立。めちゃ短く書きました。

 

〇甲の罪責(住居侵入罪の共同正犯の成否)

 Aに侵入する際には共犯関係が成立していることから共犯関係があり罪責を負うとも思える。しかし、後の犯行が別個の意思に基づくときは新たな共謀が必要である。

 セリフから否定。甲は罪責を負わない。

 

 共謀の射程ってよく使われてて結構いろんな意味で用いられているような気がします。僕が刑法を苦手になった原因の一つは「共謀の射程」って言葉の意味が分からなかったことです。今回は最判平6.12.6とかゴットン士事件とかに近いイメージです(引っ張る事案間違えてるかも)。共謀の射程といえば前者に近いように聞こえますが、そもそも別個の犯意に基づく別の行為としてみる(から新たな共謀を要求する)と考えるなら後者に近いように思います。

 

(3)について

〇(1)との関係

・共同正犯の成否

 ①⇒OK、②が問題。どちらともとれそうですが、犯行によって利益を得ようとする意志がなさそうなこと、幇助犯の話をかいて分量を稼ぎたかったことから否定しました。

・幇助の成否

 

 ここで答案書いてて悩んだのは、甲と丙それぞれへの幇助犯が成立して観念的競合になるのか、甲丙まとめて幇助したとして一罪が成立するのかです。いま考えれば観念的競合なのかなと思います。

 

 答案ではごまかしました。なんか丙を補助する認識がないみたいなことを書いた気がします。が、すくなくとも甲を幇助する認識はあるので幇助犯成立。多分丙への幇助は故意を欠き否定した?と思う

 

・(2)について

 否定(故意を欠く)

 

 

 

第2問 60分弱

 これはさすがに人ごとに検討しました。最初に1問2問確認して、両方甲乙丙って書いてあるの見たときは「嘘だろ…」って思いました。

 

(1)甲の罪責

 名誉棄損→成立

 毀損したかはわかりませんが抽象的危険犯であるということを書いて肯定。

 

(2)乙

・強要未遂(消せ)→OK

  消す義務ってないんかな?とは思いましたが時間やばかったのでスルー

・恐喝未遂(支払い)→OK

・恐喝未遂の教唆

  書くか迷いましたが書いてマイナスにはならないだろうと思い恐喝と権利行使の話は書きました。不可罰にすると丙で正当防衛の話が書けなくなるので無理やり成立させました。結論先取りです。

 

(3)丙

・詐欺罪

  振り込みの話が出てきたので既遂時期の話は一応書いておきました。

 

殺人罪

 正当防衛の成否→③「やむを得ずにした」を否定。殺人罪成立で過剰防衛

 

 過剰防衛はよくわからないです。過剰防衛なるんかな?

 

 

 以上です。刑法が苦手だったので京大の入試をイメージしながら対策しました。普段はつまってドツボにはまることが多かったのでわからないものが来たら自分の結論をひたすらごり押すことを意識しました。肌感的には耐えたかな?と思います。

読んでいただきありがとうございました!